マイスター大学堂:ブログ

戸棚の奥から干し椎茸


 ちょっと暖かくなったので、嬉しいな。もう寒さには飽きました。

 さて、本日は眼鏡とは無関係なお話です。

 

 先日、戸棚の奥に干し椎茸を発見致しました。ビニール袋の中に詰まった茶色とラクダ色の干し椎茸。いつもらったやつだろう、それにしてもなんという華の無い辛気臭いルックスよ、とか思いながら、何を作ると決めてないままに戻すことにしました。

 翌日、ボールに張った水の中でぬらぬらと黒光りする椎茸を見て、困る。何となくで蘇生させてしまった。この怪キノコ、さて、どう扱えばいいのか。どす黒い戻し汁の中でベロンと横たわっている椎茸は、戻す前の枯れた雰囲気から打って変わって、ふてぶてしく威圧的になっている。怯んだ私は、どうするか決められないままにお風呂に逃げました。

 煮物を作っていては、寝る時間が遅くなる。油でコンチクショウと炒めつけてやろうかしら、とか考えたが、それはなんだか違う。結局、冷蔵庫に残っていた豆腐と糸蒟蒻から連想しておでんのようなものにすることにしました。ジャガイモやら卵なども椎茸の戻し汁も入れた出汁を加えていけば、どんどんとおでんのようなものになっていく。

 出来上がったおでんのようなものに、やはりこれはおでんのようなものだからと、おでんに定番の辛子を添えて食べてみたら、ピリリとした辛みとマスタードイエローの差し色が加わることでよりおでんのようなもの感は増し、さらなるうまさ。ここらで米のエキスの登場や、と日本酒片手に椎茸のうま味がぐっと詰まったおでんのようなものを楽しみました。

 当てもなく干し椎茸を戻したところから、思いがけず幸せな結末へ。よし今度もまた戻してやろう。しかしまだ拙宅の冷蔵庫には椎茸のドス黒い戻し汁が半分ぐらい残っている。この汁をまずやっつけねば。ああ次は何を作って幸せになってやろうか、と戸棚の奥から突然に蘇った椎茸から最大の幸福を追求する日々なんです。

 

クリタケ

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